東海道五拾三次之内 御油 旅人留女

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち ごゆ たびびととめおんな

大正期の御油

大正期の御油「東海道(東海道五拾三次 広重と大正期の写真)」より

御油は次の宿場である赤阪と、東海道中で最も宿場間の距離が近く、およそ1.7kmしか離れていません。そのため宿屋の客引が非常に強引です。旅人は次の赤阪宿が本命と思われます。軒を並べた家々は個々の存在を誇示せず、連続させて眺めるとき、その町の顔が現われます。宿屋の店先の壁には東海道五拾三次の出版元、絵師、彫師、摺師、題名が書かれています。他にも何枚かありますが、いわゆる宣伝です。