東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち にほんばし あさのけい

大正期の日本橋

大正期の日本橋「東海道(東海道五拾三次 広重と大正期の写真)」より

日本橋は五拾三次の出発点であり、ここより京都までは124里半(約492km)です。鐘が七ツ(午前四時)を打つと木戸が開かれ、一日が始まります。朝焼けの空を背景に、日本橋の近くの肴市場から威勢のいい魚商が魚をかついでいきます。大名行列が橋を渡り、犬は遊んでいます。塀や甍の直線に日本橋の力強い曲線の構成が、街の活気をさらに強調しています。そして橋の中央から高く立つ毛槍が爽快な旅立ちを表わしています。