東海道五拾三次之内 沼津 黄昏図

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち ぬまづ たそがれず

大正期の沼津

大正期の沼津「東海道(東海道五拾三次 広重と大正期の写真)」より

「東海道五拾三次」の中で唯一の月景です。大きな満月が上がり、明るくなった狩野川沿いの道を親子の旅人と天狗の面を背負った旅人が、沼津の宿場を目前に歩いています。旅人の宿を前にした安堵感が月明りの中で夜の眠りにつきはじめる林の描き方などから伝わってきます。藍色が効果を上げています。