東海道五拾三次之内 藤川 棒鼻ノ図

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち ふじかわ ぼうばなのず

大正期の藤川

大正期の藤川「東海道(東海道五拾三次 広重と大正期の写真)」より

地方役人たちが土下座しています。御弊をたてた駒と一緒に御馬献進の一行が行きます。幕府は毎年8月1日に朝廷に馬を献上することになっており、広重は天保3年にこの行列に参加しました。図は藤川宿に差しかかるこの行列を迎える様子が描かれています。愛らしい黒赤二頭の馬。夕雲がたなびき、一行を迎えて犬まで座っているところが面白いです。街道の脇に立つ棒鼻が宿場の外れを表わしています。