東海道五拾三次之内 川崎 六郷渡舟

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち かわさき ろくごうわたしぶね

大正期の川崎

大正期の川崎「東海道(東海道五拾三次 広重と大正期の写真)」より

手前を流れるのが六郷川(現在の多摩川)、渡し舟で向こう岸に着くと川崎の街です。江戸から離れる哀愁が漂っています。紅色の空と地平線。地平線上へ富士山を自然に描いています。棹をふんばる船頭が「動」を表わし、絵を引き立てています。対岸で裸の男が舟の方を見ている表情など、個々の人物描写が面白いです。