展覧会情報

季節に合わせた収蔵品展 一見四水
このたびは、当館の収蔵品の中から今の季節にふさわしい作品を選びました。
共通したテーマは存在しませんが、鑑賞する人によって多様な受け止め方があると思います。作家による作品の制作意図や考えはありますが、それとは異なった見方をしたり、時には全く無縁なものを想像したりすることもあると思います。
禅語の語彙集である『禅林句集』の中に「一見四水(いっけんしすい)」という言葉があります。これは、一つのものを見ても、見方によって多数の受け止め方があるということを表しています。なお、一見四水を一水四見とする仏教宗派もあると聞きます。
まさに、そのような楽しみ方も絵を鑑賞する醍醐味だと思います。
本展示は季節に合わせた作品という以外、とくに共通点はありません。
展示室では、日本画を中心に故人から新進作家までの幅広い作品から季節を感じ取っていただけると思います。作家が活躍した時代背景や、世相の移り変わりを考えながらご覧いただくのも楽しいと思います。
また、予備展示室では洋画を中心に展示しており、日本画同様にお楽しみいただけるものと存じます。このたびは収蔵庫に眠っている版画も展示しました。ソニア・ドローネ、サルバドール・ダリ、ジョルジュ・デ・キリコなどの他、大好きなベルギーの作家ポール・デルヴォーのリトグラフがあり、展示スペースの関係上、ポール・デルヴォー8点のみです。
1990年頃、東京新宿にあった伊勢丹百貨店の美術館でポール・デルヴォー展が何度か開催され、その後2005年福島県立美術館でも鑑賞しました。1996年にはベルギーのブリュッセルを訪れる機会があり、ちょっと横道にそれてベルギー王立美術館を訪ね、まる一日作品を堪能しました。油彩作品の入手は夢で、せめてリトグラフ、エッチングでもと思い、機会あるごとに蒐集したものです。また、ポール・デルヴォーに関する書籍も数多く出版され、主なものは入手しました。彼の作品は、ジョルジュ・デ・キリコやルネ・マグリットといった系譜にさかのぼりますが、やはり彼独特の画風が人々を惹きつけるのです。
全体の作品展示に少々一貫性を欠いている所もありますが、季節に合わせたそれぞれの作品をご鑑賞いただければ幸いと存じます。
【会期】
2026年5月25日(月)~7月30日(木)
【入館料】
一般500円、中学生以下無料
【休館】
日曜・祝日
