展覧会情報

18人の韓国女流作家による「淑蘭展」
当館での韓国作家展は5回目となります。最初の開催は2000年3月から4月にかけての「現代韓国水墨山水画展」で、東京藝術大学と双璧といわれる韓国の弘益大学の韓陳滿教授を中心とした作家展でした。その2年後の2002年7月、さらなる日韓親善交流をめざし、再び同じ作家たちの作品展を開催しました。
これらはいずれも、四半世紀以上前に駐新潟大韓民国総領事館に勤務していた玄鮮一領事・宋時子夫妻のご努力により開催されたものです。奥様の宋時子さんは弘益大学で韓陳滿教授と同期生でした。1999年に弘益大学を訪れた際、初めて韓陳滿教授を紹介されその作風に惚れ込み、また人柄にも魅了されました。そして知足美術館での展覧会の開催をお引き受けしたのが始まりです。韓国の水墨山水画は日本でも郷愁が湧き、展覧会は結構な賑わいでした。
2001年には宋時子さんのご提案により、染色家である宋さんと朴效田さんの「韓国女流作家二人展」を開催いたしました。宋さんの具象作品は新潟市民にも理解され、朴さんの抽象的な油彩画も人気を博しました。
その後、2007年2月にソウルを訪れた折、仁寺洞(インサドン)で韓陳滿教授の個展が開催されておりました。朝鮮半島の名峰金剛山を描いた力強い作品を拝見し、もう一度知足美術館で展覧会を開催することをお願いしました。翌2008年9月に新潟市で第38回日韓技術士国際会議が開催予定でしたので、それに合わせて芸術と技術のコラボレーションを提案しました。韓陳滿教授も賛成し、水墨山水画、油彩を含めて18人の作家による展覧会「韓国作家の秀作展 美しい緑、水辺、大地」の開催となりました。会議に合わせて11名の作家が来日し、同行夫人の見学会や友好親善晩さん会には陳滿韓夫妻に出席していただきました。その開場式には新潟市長はじめ駐新潟大韓民国総領事、在新潟ロシア連邦総領事、経済人や技術士関係者も出席しました。
さて、今回の女流作家展は、それに次ぐ5回目の展覧会です。今年9月に第54回日韓技術士国際会議が新潟市で行われ、当館ではそれに合わせて再び、2008年同様に芸術と技術のコラボレーションを考えており、その先駆けの展覧会と位置づけて大いに期待しています。
このたびの韓国女流作家の作品を新潟市民にご覧いただき、さらなる親善の懸け橋となることを祈念しております。また、来日される作家の皆さんには、異文化に触れながら、当地新潟を充分お楽しみいただきたいと存じます。
そして美術を通じて、ますます両国が近い関係になることを期待しております。
開催案内
- 会期
- 2025年5月30日(金)~6月25日(水)
- 入館料
- 無料
- 休館日
- 日曜・祝日
- 後援
- 駐新潟大韓民国総領事館