展覧会情報

東海道五拾三次展

お客様のご要望により、6年振りに「歌川広重 東海道五拾三次」展を開催いたしました。

広重は、江戸時代末期の浮世絵の新しい風景画のスタイルを作り上げ、遠くヨーロッパ画壇にまで多大な影響を与えた絵師です。幕府の火消し同心の家に生まれた広重は、浮世絵の道を志して歌川派の豊広に入門しました。習作期を経て1831(天保2)年頃から名所絵(錦絵)を本格的に発表し、風景画家としての地位をゆるぎないものとしていきました。

そして1883(天保4)年、世界的に評価が高い「保永堂版 東海道五拾三次」を刊行し、爆発的な人気を博しました。旅の風景、人情、そして自然景観など、版画の歴史の中に永遠に残るものであります。

さらに卓越した色彩や構図なども多くの人々の感動を与えています。「東海道五拾三次」を代表とする広重は、自然の微妙な変化をとらえる風景版画の他にも花鳥版画や肉筆画などに優れた詩情や季節感を見事に表現した作品を多く残しています。

当館の「東海道五拾三次」は江戸時代に摺られた保永堂版の初版といわれています。広重の生きた時代の摺り物です。江戸の香りのする東海道の旅を当館でどうぞお楽しみください。

開催案内

会期
2023年4月21日(金)~6月29日(木)
入館料
一般500円、中学生以下無料
休館日
日曜、祝日(GWの祝日は休館日です)