開催中の展覧会
収蔵品による土田麦僊展
長い間、新潟県民念願の、佐渡島の世界文化遺産の登録が決定しました。登録まで断っての県民の願いにもかかわらず先送りされてきましたが、ようやくたどり着いたところです。
この時期に合わせて、佐渡出身の近代日本画の巨匠 土田麦僊(1887~1936)展を開催させていただきます。土田麦僊は、日本画に西洋絵画の近代的構成を取り入れ、日本画の新たな可能性を追求した画家です。無類の勉強家であり、時代とジャンルの枠を越え、さまざまな芸術様式を研究し、多くの個性あふれる作品を残しています。
展示作品は、当館が収蔵するもののみとし、花鳥画や舞妓、大原女の作品をご覧いただきます。この他、収蔵する120点ほどの素描画の中から、できる限り多く展示いたしました。土田麦僊は数えきれないほどの素描を残したことでも知られております。制作のたびに対象の理想美を求めて、飽くことなくデッサンを繰り返したとされており、人物の素描では、同じポーズや顔など同じ角度から何回も繰り返し描いています。こうした素描画の一枚一枚からは、対象に美を見出した作家としての喜びと、それを自らのものにしようと精進した真摯な探求心を伺うことができます。その意味では、完成した大作よりも作者の本質を伺い知ることができます。
ぜひこの機会に、ごゆっくりご覧ください。
開催案内
- 会期
- 2024年8月20(火)~11月7日(木)
- 入館料
- 一般500円、中学生以下無料
- 休館日
- 日曜・祝日