コレクション
Collection
河内 文夫
かわうち ふみお
【1939年〜2008年】
1939(昭和14)年、新潟県柏崎市に生まれ、光風会評議員・審査員、日展会友として活躍した洋画家です。笹岡了一に師事し、聖書や宗教、仮面舞踏会をテーマにした作品などを描き多数の油彩の大作を発表しました。
1960(昭和35)年光風会展に初出品、受賞。その後、第50回光風会展にて「岸辺」が光風記念賞を受賞しました。この年は日展にも初入選し、以降入選を続けます。翌年26歳で渡欧。ヨーロッパ各国・中近東・東南アジアを巡り、この頃より膨大な量の素描を描きました。当館ではこの素描を多数所蔵しております。
国内外で河内が取材した対象はさまざまで、風景はもちろん教会内の彫刻やレリーフ、現地のフラメンコの女性や考古博物館に飾られた人骨などを繰り返し描いています。特に幾度も訪れたスペインでは、巡礼の道を旅し、素朴な造形と深い信仰に支えられたアストリアス美術に出会って衝撃を受けました。
自身の祈りを込めて描き始めたという聖書や宗教を題材にした大作や、仮面舞踏会シリーズに見られる目がさめるような赤色の表現は、作者の創作意欲と祈りの心情風景が色濃く表れています。

岸辺B
1964年
カンバス、油彩
H1120×W1455mm

エル・カミーノ
2008年
カンバス、油彩
H1940×W1620mm

楽園追放
2001年
カンバス、油彩
H1940×W1303mm

怪奇な仮面舞踏会
1989年
カンバス、油彩
H1621×W1303mm

Granada
1965〜1966年
紙、鉛筆、水彩

Santiago De Compostera
1965〜1966年
紙、コンテ

Tanger
1965〜1966年
紙、鉛筆、水彩