美術に惹かれて

 現在日展でも著名な洋画家となった本間ケイさんは、昭和50年代初め、しばらく私の会社でトレースや彩色のアルバイトをしていた。本間さんの先生である笹岡了一画伯の展覧会が大和デパートで開かれるという電話をもらったので行った。そこで新潟日報の挿し絵に使った護国神社と良寛堂の絵を買い求める。わざわざ本間さんがわが家まで額の取り付けに来てくれた。

土田麦僊_大原女素描

 その後、旧京都市資料館に保管されていた土田麦僊の素描、水彩などが売りに出される。本当は新潟県立美術博物館が買う予定もあったという。たくさん欲しいが、三人の舞子のうち頭部だけのものと、大原女だけで我慢した。家にも、養父が所蔵していた美術品は結構あり、特に終戦の安中連隊解体の時、町の素封家のおかみさんから頂いたという狩野芳崖などは絶品である。このほか小林古径石塚仙堂なども同様だ。

 やがてバブルと呼ばれた時代に入る。絵がよく売れるらしい。売れるということは値が上がる。私のところへ土田麦僊を持ち込み、岩田正巳伊東深水大矢十四彦の小品と交換してもっていった画商もいる。これでも商売になった時期である高値安定となっていたが、何でも売れるというのではなく、やはり、物故者や有名作家のものである。その時々、いいなあと思うもので、金額的に買えるものを結構買ったように思う。昭和63年、平島で会社を増築すると、絵を飾る壁面スペースが多くなり、会社の10周年、15周年などの記念に、会社として少しずつ購入した。質が良くて安いものも購入して、社員の情操面で役立てようと思うようになった。私自身、絵を見ていると、その中に吸い込まれて行くような気がして和む。しばしの間の別世界である。

現在の展覧会

今後の展覧会

今後のイベント

現在の展覧会

青を旅する 木村直広 日本画展

館長の独り言

吾唯知足〜われただたるをしる〜